「beuys on/off」プロジェクトのEURASIAプログラムでは、日本の情報学者ドミニク・チェンと、トルクメニスタン出身の研究者セルビ・ジュマエワのキュレーションのもと、中央ユーラシア現代アートにおけるフェルト(felt)、脂肪(fat)、そしてフィクション(fictions)を手がかりに、東京の観客がそれらを観察し、考察する機会を提供する。
ヨーゼフ・ボイス生誕100周年を機に、ドミニク・チェンは、ゲーテ・インスティトゥート東京による「beuys on/off」プロジェクトのEURASIAプログラムを共同で率いるパートナーとしてセルビを招いた。当初、ドミニクはユーラシアを横断する郵便リレー形式のオフライン・プロジェクトを構想していた。しかし実際には、セルビのキュレーションによって、中央ユーラシアの現代アート・科学・文化コミュニティの複雑で多層的な世界に触れ、そこから学び、人々とつながり、深く没入するという、かけがえのない機会を得ることとなった。
このプログラムは、ヨーゼフ・ボイス自身に体現された「西洋と東洋の衝突」を想起させる神話的概念としての「EURASIA」を探求する試みとして始まった。しかしセルビの導きのもとで、ドミニクはやがて、自身とユーラシアの仲間たちとの間に結ばれ、循環し、共有される、多様で複雑に絡み合い、あるいはほどけていく数多くの「東」の現実へとたどり着く。
このオンライン上でキュレーションされた旅は、芸術的な視点、概念的な洞察、そして個人的な経験を交換する場となり、二人は60時間を超える対話と500ページ以上に及ぶ記録を残した。本展「beuys on/off: felt, fat, and fictions」では、その膨大な記録の一部を、中央ユーラシアのアーティストたち自身の考察とともに編み直して紹介する。彼らは現代アートにおけるフェルトを真に自らのものとし、日常生活の脂肪を味わい、中央ユーラシアに息づくフィクションを受け入れながら創作を続けている。
共同キュレーター
ドミニク・チェン, Selbi Jumayeva
参加アーティスト
Chingiz Aidarov
Talgat Berikov
Selbi Jumayeva
Mirbek Kadraliev
Ziliia Kanchurina
Altynai Osmoeva
Marat Rayimkulov
グラフィックデザイン
Dainippon Type Organization
主催
the Goethe Institut Tokyo
2021年9月3日~5日
