発酵、はじまりました——早稲田大学文化構想学部　発酵メディア研究ゼミ　夏展示

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発酵メディア研究ゼミの過去展示
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展覧会のイメージを表したメインビジュアルのイラストだ。展覧会のタイトルである、「発酵、はじまりました」という文字が書かれている。脳みそを漬物に見立てて、樽から脳みそを取り出している、あるいは、樽に脳みそを入れている場面が描かれている。

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このゼミでは、この世界のさまざまな関係性を「発酵」させる可能性について研究しています。メタファーとしての「発酵」からは、より長い時間のなかで多様な存在が混ざり合う、ゆるやかな変化のイメージが喚起されます。わたしたちは発酵の視点を介してさまざまな現象を観察することで、現代のテクノロジー産業の認識論が謳う即効性や効率性から離れ、予測のできない価値の創発を見つめようとしています。

発酵メディア研究ゼミ展示は今回で7回目になりますが、夏展示の開催は今回が初めてです。今まではその年度の集大成を冬の展示として発表していましたが、今回はゼミにおいて思考を深め始めるプロセスそのものの展示となります。展覧会のタイトル「発酵、はじまりました」は、お酒の仕込みや味噌の漬け込みのように、今年のわたしたちの思考の発酵がはじまったばかりであることを表しています。

ここに展示されている作品はどれも発酵がはじまったばかりのワーク・インプログレスです。3年生の手による3つの新しいグループ作品と、4年生9名のゼミ論（卒業研究）リサーチ、そして大学院ゼミに参加している5名の院生たちによる新規のグループ作品を展示します。

鑑賞者のみなさんとの対話の中で、発酵途中のアイデアを一緒に醸していただき、また、みなさんの中でもおもいがけない発酵がはじまることを祈っています。

担当教員　ドミニク・チェン